OpenCVでconvexHullで穴埋めされた領域を取り出す
概要
Opencvで輪郭を取得して、更に凸包領域を取り出すのはとても簡単にできる。 以下の公式のとおりである。 領域(輪郭)の特徴 — OpenCV-Python Tutorials 1 documentation
ところで、この凸包領域と元の輪郭の間にある凹み領域を入手したくなったので、入手する方法を考えて実装してみた。
結果はこうなった。ちゃんと取得できた。
実装
実装は以下のようになった。
重要なのはimage_cave = image_baggy - image_tight
である。
OpenCVの画像を二値化して得られたNumpyの配列を引き算している。凹み領域は凸包と輪郭の差分として得られた。
import cv2 import numpy as np import matplotlib.pyplot as plt def main(): image = cv2.imread("./figure.png") image_gray = cv2.cvtColor(image, cv2.COLOR_BGR2GRAY) _, image_gray = cv2.threshold(image_gray, 127, 255, 0) _, contours, _ = cv2.findContours(image_gray, cv2.RETR_TREE, cv2.CHAIN_APPROX_SIMPLE) hulls = [cv2.convexHull(contour) for contour in contours] image_contour = cv2.drawContours(image_gray.copy(), contours, -1, (0,255,0), 1) image_hull = cv2.drawContours(image_gray.copy(), hulls, -1, (0,255,0), 1) image_tight = np.zeros((image_gray.shape), np.uint8) image_baggy = np.zeros((image_gray.shape), np.uint8) for contour, hull in zip(contours, hulls): cv2.fillPoly(image_tight, pts =[contour], color=(255,255,255)) cv2.fillPoly(image_baggy, pts =[hull], color=(255,255,255)) # diff generates a caved image. image_cave = image_baggy - image_tight image = np.hstack([image_gray, image_cave]) cv2.imshow("image", image) cv2.waitKey(0) cv2.destroyAllWindows() if __name__ == "__main__": main()
オープンソースカンファレンスでサイコロの認識を展示してきた
概要
以下の記事の続きである。
機械学習でサイコロの目をカウントするモデルを作成する - いわゆる備忘録
OpenCVでサイコロのでた目の数をカウントする - いわゆる備忘録
オープンソースカンファレンスでカタンを電子化したものを作って展示したので、それに関して書きたいと思う。
詳細
そもそもサイコロの目の認識は私の所属する札幌電子クラフト部の活動で、カタンを自動化するために必要だった。
オープンソースカンファレンスに出展! – サッポロ電子クラフト部
カタンはボードゲームの中でも最も有名なものだと思う。資源を集めつつ、道、家などを立てていき、勝利ポイントを満たすまでひたすらサイコロを振るゲームだ。
このゲームを早く回すコツはサイコロを振った後に、そのサイコロに該当するを見つけて、資源を該当する人に配るプロセスを早くすること。 自分はこのプロセスを半自動化するためにサイコロの目を画像認識するシステムを作った。
ちなみに上記記事からもだいぶ修正を入れた。 変更点↓ * 画像の枚数を増やした * オリジナルのCNNからResNet18へ変更 * 各種オーグメンテーションを導入
実は正確にサイコロの目を認識するためにはtestやvalidationが95%程度などでは全然足りない、ということが実際にやってみてわかったのだ。 照明や背景などの様々な違いがある実環境でも堅牢に動作するためには99%以上の精度が必要だった。
オーグメンテーションを工夫したり、ResNetを使ったりする工夫したのだが、それはそれほど大きな改善を産まなかった。 結局は画像の枚数を増やすことが一番有効だった。 だいたい2,000枚程度の教師画像ができたあたりで実用的になったと感じた。 深層学習は力技が一番効く。
また、もう一つ苦労したのはRaspberry Piだ。 Pytorchを入れて使ったのだが、ライブラリのコンパイルに時間がかかるわ、動作してもモデルにforward()したあたりでたまにセグメンテーションフォルトがおきるわで、なかなか苦労させられた。Raspberry Piに載せるならTensorFlowがベストだと思われる。最近公式にサポートしたらしいので。
TensorFlow 1.9 Officially Supports the Raspberry Pi
これからモバイルで動く深層学習ベースの画像認識の需要は上がっていくだろう、MobileNet, SSD, Yoloなどの物体認識はすでにできている。 今回は問題を分類としたため、認識できるサイコロの数が固定になってしまったが、物体認識に切り替えれば任意の個数のサイコロの認識が可能になるだろう。 今度チャレンジしたいと思う。ただ、物体認識の教師データ作るのがめんどくさいんだよね・・・。誰かに手伝ってもらわなければ。
以上。
np.uniqueの結果をカウントで並びかえる
np.uniqueを使うと、配列の中の重複する要素を一つにしてくれる(関数名からもわかるぐらい単純な動作) これだけでも十分なんだけど、要素の数をキーにして並び変えたいと思うことがあるはず。
shellならば以下でできる。
$ cat $FILE | uniq -c | sort -n
numpyの場合はひと工夫が必要
まずはこんな感じの配列をユニークにするとしよう。
>>> X = np.random.randint(10, size=20) >>> X array([6, 5, 9, 8, 3, 3, 9, 8, 7, 0, 0, 7, 9, 8, 9, 6, 6, 1, 9, 7])
特に工夫なくnp.unique
を実行するとこうなる。
>>> np.unique(X) array([0, 1, 3, 5, 6, 7, 8, 9])
ユニークな配列はその要素の辞書順にソートされる。
ここでnp.unique
にreturn_counts=True
という引数を渡すと、それぞれの要素が元の配列にいくつあったのかを返してくれる。
>>> np.unique(X, return_counts=True) (array([0, 1, 3, 5, 6, 7, 8, 9]), array([2, 1, 2, 1, 3, 3, 3, 5], dtype=int64))
これを利用してユニークな配列を要素のカウント数順に並び変える。
argsort
でindexを指定するのがややトリッキーな感じはあるが、シンプルに目的を達していることがわかってもらえるかと思う。
>>> uniq, count = np.unique(X, return_counts=True) >>> uniq[np.argsort(count)] array([1, 5, 0, 3, 6, 7, 8, 9])
機械学習でサイコロの目をカウントするモデルを作成する
最近機械学習が楽しい。時代の波に乗っているものというのは遊んでも仕事に使っても楽しいものだ。
先日サイコロをOpenCVでカウントするプログラムを作ってみたが、これを機械学習で実現してみたいと思ったのでやってみる。
機械学習で実装すると、認識が堅牢になることが期待される。
サイコロがひとつ写った画像を認識するモデルを作成
Chainer(Preferred Networks社謹製)でさくっとかいた。
(勉強には時間がかかった。さくっとかけるのはChainerが素晴らしいだけだ。肝に銘じよう)
モデルはたった5層のCNN(Convolutional Neural Network)。
最近流行りの深層学習からすると、だいぶシンプルなモデルで十分な性能を得ることができる。
https://github.com/yudai09/count_saikoro/blob/master/cnn/single/models/CNN.pygithub.com
入力画像の例
この入力画像に対するラベル(教師)は1となる。
処理概要
- サイズが(32, 32, 3)の小さな画像を入力(撮影したあとで圧縮した)
- 畳み込み層を3層、全結合層を2層に設定
- 最後の層(出力に最も近い層)の活性化関数をsoftmaxに設定しクラス分類
単一のサイコロの写真を2つ写し合計を計算するモデルを作成
仕事で多入力、1出力のモデルを開発する必要があったので、 実験として作ってみた。
画像は上と同じ(サイコロがひとつ写った)画像を流用した。
異なるのは
- 写真を2つを同時にネットワークに入力していること
- その2つの写真のサイコロの目を足し合わせたものを正解のラベルとして扱っていること
フレームワークはいろいろ試してみたかったのでPytorchを使ってみた。 Kerasも使ってみたが、簡単に使える反面で柔軟性にかけるし、生のTensorflowは触る気が起きなかった。 そしてChainerと同じぐらい柔軟で、海外でも流行っているというPytorchに魅力を感じた。 Caffeがよい、と言う話も見かけたが、どうなんだろう。後日試してみたいと思う。
ちなみに、このレベルの実装だと、Chainerとの違いは全結合層の手前でview()を呼ぶことぐらいかなぁという感じだ。
もっと実装を重ねていけば見えてくるものもあるだろう。
モデルはこんな感じ。
class MyModel(torch.nn.Module): def __init__(self, nb_class): super(MyModel, self).__init__() self.conv1 = nn.Sequential( nn.Conv2d(3, 64, 5), nn.Conv2d(64, 64, 5), nn.Conv2d(64, 128, 5)) self.conv2 = nn.Sequential( nn.Conv2d(3, 64, 5), nn.Conv2d(64, 64, 5), nn.Conv2d(64, 128, 5)) self.fc = nn.Sequential( nn.Linear(128 * 20 * 20 * 2, 120), nn.Linear(120, 84), nn.Linear(84, nb_class), ) def forward(self, x, y): x1 = self.conv1(x) x2 = self.conv2(y) x1 = x1.view(-1, 128 * 20 * 20) x2 = x2.view(-1, 128 * 20 * 20) x1x2 = torch.cat((x1, x2), 1) return self.fc(x1x2)
2つの同じ形状の畳み込み層にそれぞれサイコロの写真を入力し、その出力をtorch.cat
で結合し全結合層へ入力している。
早々にValidationデータに対する正答率が100%に近づく。気持ちいいぐらいに。
OpenCVとおなじことを実現するのはサボった
2つのサイコロの写真の合計の目を出力するモデルの作成は割愛した。 同じことをすれば多少なりとも比較ができてよいのだが、興味がなくなってしまったのだ。
また、必要がでてきたら実装したいと思う。
OpenCVでサイコロのでた目の数をカウントする
概要
OpenCVでサイコロのでた目の数をカウントしたくなった。 ボードゲームを少し電子化してよりゲームを面白くするために使いたいと思っている。
実装
条件
サイコロを上から見る場合に限定して実装する。(立体的にみてどの面が上になるのかを判定するのが難しそうだっため)
手順
- OpenCVで画像からまずサイコロの四角を抜き出してくる。
- すべてのサイコロに対して以下の処理を行う。
- 抜き出してきたサイコロ画像の中から丸(サイコロの目)を探して丸の数を数える。
- 最後に目の数を合計して出力する。
こうなった。 https://github.com/yudai09/count_saikoro/blob/master/count.pygithub.com
元の画像
サイコロが写っている部分だけを抜き出して、目の部分を赤色で示した。
出た目の数は以下のように印字される。
sum is 10 [6, 4]
Ansibleでファイルのバックアップを作成する
Ansibleでファイルをバックアップしたいことがある。
失敗することを考えるとバックアップは一度だけ実行したい。
シェル上ならばcpするときに -n
を指定すれば2回め移行は上書きされないことを保証できる。
-n, --no-clobber do not overwrite an existing file (overrides a previous -i option)
Ansibleでも同じようにshellモジュールで実行すればよいという話もあるが、
可能な限りshellを避けるべきだと思う。 --diff
で差分でないし。
そこでマニュアルとにらめっこして考えだしたのが以下となる。 http://docs.ansible.com/ansible/latest/copy_module.html
copy: src: /path/to/src_file dest: /path/to/dst_file remote_src: yes force: no
remote
でサーバ上のファイルを指定してバックアップできる。
force
で上書きしないようにできる。
ansible iptables `state=absent` が動かない。
ansibleのモジュールiptablesで'state=present'が機能しない。
ansibleでiptablesをメンテナンスしようとおもい、以下のモジュールを利用したが、どうにも state=absent
が動かない。
iptablesモジュールのソースを追ってみたところ、以下のようにchangedを判定しているのだが、
# /usr/lib/python2.6/site-packages/ansible/modules/extras/system/iptables.py def check_present(iptables_path, module, params): cmd = push_arguments(iptables_path, '-C', params) rc, _, __ = module.run_command(cmd, check_rc=False) return (rc == 0)
この -C(--check)
はどうやら最近のiptablesしか持っていないようで、これがうまく機能しないため、changedは常にfalseになるようだ。
$ cat /etc/redhat-release CentOS release 6.4 (Final) $ sudo iptables --check INPUT -p tcp -s 0.0.0.0/0 -d 0.0.0.0/0 -j REJECT --destination-port 25 iptables v1.4.7: unknown option `--check' Try `iptables -h' or 'iptables --help' for more information.
ソースを追わないと気づけないのが問題だと思う。↓
return (rc == 0)